2026年8月15日土曜日

完全なる余談

 開館55周年を迎えたと言う、浜松城公園脇にある浜松市美術館へ「いま、私は現代アートと出会う」という展覧会へ行きました。

















そこで、路上演劇の仲間、路上絵描き、バンクシーの作品が、皮肉のように路上でなく館内に1点のみひっそりとありましたが、有名な「赤い風船に手を伸ばす少女」と写し絵のようなショットが、ダイジェスト動画にありましたので、紹介させてください。

編集していた時から偶然が生み出す奇跡のショットと、ずっと思っていたので、お盆休みの冗談とお許しください。
    

作:バンクシー


















作:らの×はぴ


2026年8月11日火曜日

「路上演劇祭Japan in 浜松2026ダイジェスト」YouTubeに公開しました。

 5月30日(土)浜松駅北口地下広場で開催した

路上演劇祭Japan in 浜松2026ダイジェスト動画をYouTubeにアップしました。

キャッチコピーは「どこにいたってもいい」

とは言え、いったいどこにいたったのだろうか。


この動画は、過ぎ去っていく演劇の、その日あった記憶を後に残すことを目的にしています。

そんな記憶のほんの一部です。

👇 👇 👇 

https://youtu.be/xZGRiCerBj4




2026年6月11日木曜日

路上演劇祭Japan in 浜松2026 雑感 その2

 14:10~

金子あつし【小説『えなも おどっちゃうけん! はじまりのとき』のはじまりのとき】

 

9年間浜松に住み出版社を経営していたが、出版社のない地域で自ら立ち上げたいと、5月中旬より群馬県南牧村に住む。

路上演劇祭の準備の最中、そんなドラスティックなニュースが届いた。

自らの小説の冒頭を、群馬県のマスコット「ぐんまちゃん」を相棒に、漫才から入る。

落語で言う枕(まくら)であると語っていた。

本編に入る前の導入。

小説は朗読にて読まれない。

あくまでも語られる。

落ちはあったのだろうか。

きっと落語のように、うまく落として締めたことだろう。

















14:40~

ヒメ巴勢里劇場【回転詩~円にて演じて縁深まる】

 

まさにタイトル通りの作品だったなと思った。

名は体を表すと言うが、演劇作り以前の段階でつけた名が、内容に宿ることがある。

あたりまえだと思うかもしれないが、そうとも言えない。

当初の構想と演劇がズレていく場合もある。

思いと行動で進行していくさまが今ここにしかない演劇だった。

どれを使おうか迷ったが、演技の果ての写真にした。

タイトルをよく表現していると思う。

正しくは、詩にはポエムとルビがふられている。

















15:00~

右脳中島オーボラの本妻【テクノカット三郎VSメトロポリタン男爵】

 

4月に世田谷で観た時と驚くほど違うテイストの作品だった。

その時は女性キャストが活躍していた。

浜松での上演は男性率100%。

世田谷の作品が文学系前衛なら、浜松はかなりのハイテンションPOP。

音もバシバシ駆使する。

肉体使用率の高い体育会系でもあり、恐れを知らぬ男子大学生ノリでもある。

19時30分名古屋着のメンバーがいるため、強い印象を残したまま、去って行った。

多様な劇団の実態の秘密は聞きそびれた。

















15:25~

The合唱団【花は咲いたか】

 

声が出なくてもかまわない合唱団に、昨年参加したグループホームすてっぷがドッキング。

「花は咲く」は東日本大震災の翌年2012年に生まれたチャリティーソング。

作詞の岩井俊二さんと作曲・編曲の菅野よう子さんは宮城県仙台市出身。

亡くなった方の目線、100年後も詠み人知らずで残る曲になればいいとつくられたそうだ。

歌詞は歌詞カードに書かれた文字ばかりが歌詞ではない。

曲は五線譜に書かれた音符ばかりが曲じゃない。

聴こえてきたすべてが音楽。

いや聴こえなくてもかまわない。

声に、そして姿に音はあらわれる。

 
















15:35~

笠谷ん【『白雪姫』『鶴の恩返し』】

 

昨年にも増し、さらにパワーアップした笠谷ん。

石の上に神々しく立つ。

今年も金沢から訪れたが、かつて浜松で演劇をやっていた頃がある。

その時、劇団活動を始めたと言う。

当時演劇活動を通して、知り合いだった人が観に来ていた。

感想は聞かなかったが、その頃とはまったくちがう姿ではなかったか。

少なくとも白塗りではなかったんじゃないか。

昨年出場するということで観に来た仲間との縁で、出番後ジャズとのコラボによるライブが予定されていた。

















16:05~

エンジョイおでんの具【ドゥンドゥンバ・パーティ】

 

3年連続の出演だが、1年経てばいろいろ変わる。

とは言え、変わることもあれば変わらないこともある。

ひとりのレディがデビューした。

メガホンの準備万端。

画像落としたので見づらいが、ぜひ元データのご確認を。

今年は無理を言って、「春休みの宿題」にも登場して頂いた。

「南西に向かうと、人類誕生のアフリカの大地」。

踊る輪は途切れず、長くどこまでもつながっていった。

















よにんめの「滞在型出演者」佐々木知里【何かのやりとり】

 

佐々木さんは路上演劇祭が始まる前まで、1か月ほど全国のいくつかのシェアハウスを巡っていた。

シェアハウスとはひとつの建物の中、複数人でキッチンやリビングなど共有して暮らす形態。

相部屋でなく、各自は個室で住むのが特徴。

他者との距離感が、現代的なのかもしれない。

地球を大きな家とするなら、生き物はみなシェアハウスに暮らしているとも言える。

佐々木さんはここで、共有のためのひとつの試みを投げかけた。

そこには多くの人が集い、何ものかをシェアしていた。


















16:35~

あめつち【朗読劇『家康食い逃げ物語』】

 

あめつちのリーダー、伊藤さんは交流関係が広い。

演劇関係にも知り合いがいて、美容室に行ったら「伊藤さん路上出るでしょ」と言われ驚いた。

僕が一度共演された方が観に来ていて、メンバーがその方のWSに参加されていたそうだ。

始まる前のチンドンのお囃子が効果的だった。

直前の「エンジョイおでんの具」のアフリカ太鼓と対称的だが、大海を越えて文化がつながった気がした。

ひとりの方は間際に仲間に入り、数回の稽古で挑んだと楽しそうに話されていた。

















16:55~

荒山昌子【a.la・ALA・Live~浜松路上演劇祭バージョン】

 

観客を巻き込みながら、ひとりの人間の悲哀を笑いをまじえ表現する。

この日のアラリンはいつものそんな姿とは異なる気がした。

石舞台に颯爽と立つさまは、まるでオペラ歌手。

いや、これは風が吹きすさぶ荒野にひとり立つ女。

観客との物理的な距離はいつもと違い、遠い。

しかし現在から始まる三世代の女の話を、みな食い入るように見つめていた。

それは私のことでもあるとでも言うように。

















17:25~

キング人民共和国【大きな羊、11の心】

 

すずや、ムラキング、ジュリエットによるトリオ芸は毎度さまざまな形を成す。

今回はまるでトリオ漫才だった。

三味線?と踊りと語り節。

演芸場での似たグループを探したが、見当たらなかった。

横山ホットブラザーズでもないし、コント赤信号でもカシマシ娘でもない。

東京03、四千頭身、花子、ロバート、パンサー、ネプチューン・・・。

いつも早めの登場だが、遅めの出番に、通路で打ち合わせらしきことをしていた。

演芸場の芸人のように、あうんの呼吸でやればいいとばかり、さっそうと上演場所に姿を現わす。

















17:40~

イチニノ【遠くから見てるだけ】

 

イチニノは茨城県からやってきた、と思っていたら、千葉県、長崎県からも訪れていた。

その人たちは他団体のメンバーで、何とネットワークを駆使した、“イチニノ一座”!

会話劇は、野外では難しいと感じる時がある。

そんなケースも目にし、やっぱり外はノンバーバル(非言語)だなあ、と思ったりする。

人々の生活音の中、混沌や喧騒に、大切に伝えたい言葉が消えていく。

探すのだ。商店街の軒先を、ビルの隙間を、小さな公園のような、そんな場所。

地下広場で見つけ行われた会話劇は、天候により内容が変わるとも言い、晴れと雨のバージョンがあるそうだ。

今回晴れだとしたら雨がある。いつか観てみたい。雨の日にでも。

 
















18:05~

AOHAROOP(仮)(アオハループ)【応援戦隊!メガホンジャー~浜松を元気に!応援パワ―発動!~】

 

本番に至るには、エントリーからPRチラシ作成の段階でエントリー名、演目名を確定させる必要がある。

アオハループは結果、仮の名を選択し、そのまま当日を迎えることになる。

それはどこか、その日の表現にあらわれていたと思う。

決して、自分たちのことだけが大切なんじゃない。

他者、他人、他の人、ここでは浜松と名付けてもいい。

自分たちが生活する場所、大切な人が居る所があってこその自分。

さあ、言いたいこと、伝えたいこと、それを浜松の街中から叫ぼう!

アオハループとは、青春(アオハル)がループする、青春を何度でも、一生青春!の意味だそうだ。

やっぱり、とっても、いい名だ。

 
















ごにんめの「滞在型出演者」杉浦麻友美【アラームの中で】

 

昨年は、鉄塔の前などで姿を見たが、今回はあまり目にしなかった気がした。

「ヒメ巴勢里劇場」や「The合唱団」の演目には登場した。

もしかしたら僕自身が、他のやるべきことというやつにかまけていて、まわりを見なかったのかもしれない。

そんな思いを他者が撮った写真をみて思う。

視線は人の数だけある。

同じ場所に居てもみている所は違う。

みているようで何もみていない場合もある。

つかのま記念撮影に興じる者たちがいることも。


















18:25~

里見のぞみ【ぞわぞわ】

 

演劇とは観るものだが、まるで文学作品を読んでいるような気がする時がある。

フランツ・カフカ「変身」では、主人公ザムザが朝起きると、自分が巨大な毒虫に変わっていることを発見する。

人間の存在自体の危うさ、私は誰でなぜここにいるのか。

見つからない答えを見つけに行く。

観劇や読書はそんな精神の旅でもある。

それでも演劇は終演時間が来るし、本も読み終える。

その後、それまでの問いとは関係なく腹が減り、うまいものを食べたりする。

もうすぐ、路上演劇祭の旅も終わる。

さて、何食べようか。

















18:50~

エンディング【ことしもおわるさ】

 

ジュリーの替え歌はある意味シュールで路上演劇祭らしい気がした。

「どこにいたってもいい」。

今年のキャッチコピー。

どこにいたったんだろう?

いや、どこにいたってもいいのだ。




完全なる余談